留学・金融・奨学金日記 慶應

慶應生が経済とか金融とか奨学金とか試験とか就活をつらつら書いていくブログ

マッキンゼーの方向性とコンサルの凋落

マッキンゼーが新卒採用者を40名にすると聞いた。

自分の周りにもぼちぼち内定者がでている。

 

大きくこれまでとは異なる経営戦略に舵をとったように見える。

コンサルはこれから先の方向性が悩まれる産業の一つだと思う。

 

情報へのアクセスの容易さが生まれ、社会全体での情報の非対称性の解決が起きている今、コンサルの仕事の価値の創出は難しくなっている。

慶應の経済の自分のゼミ教授も、たかが学部を卒業した学生を新卒で雇って、企業にどんな付加価値が提供できるだろうか?と疑問を投げかけていた。

 

そのような外部環境の中で、コンサルの役割は、以下の二つに大別されていくと思う。

①プロフェッショナルファームとして企業が自らで生み出せない付加価値サービスを提供し、企業のソリューションを解決する。その為の、情報、知識、思考力、人脈を持ったコンサルタントを抱えるコンサルファーム。

②企業の処理作業の外務委託、意思決定責任の外部委託(大企業にありがちな誰も責任をとりたくないという中で生まれる需要)などを行う、アウトソーシング専用コンサルティングファーム。

 

もちろん、①は高付加価値サービスで、②は相対的に低付加価値サービスである。

そして、②は参入障壁が低いサービスゆえ、多くの競合を持ち、厳しい価格競争に晒されるだろう。①の場合、高付加価値で利益率は高いが、人材確保、ブランドの維持などのハードルの高さがある。

 

あくまで噂話レベルだが、マッキンゼーは大阪支社をつくり、また新卒で40名を採用した。コンサルファームの商品は、あくまで人であり(高度なAI機能、データ分析機能も商品になりえるが)、40名も雇った上で、①のファームのような高付加価値サービスを提供できるとは思えない。

 

採用人数が増えれば、労働者に与えられる教育リソースは低減するし、採用時の選考合格難易度も下がり、生産性の低い労働者を受け入れざるおえない。

 

コンサルは岐路に立たされている。